みなさん、「製造業」ってどんなイメージをお持ちでしょうか?
この令和の時代、昔ながらに単純作業で何も考えずにひたすらものを組み立てているだけと思ったら大間違いです。
特に大きな工場は、IT化が進んでおり、働く人の役割や仕事内容も、「人が造る・組み立てる」から「造る装置を維持・管理する」といった方向へ変わってきています。
また、工場規模が大きければ大きいほど、工場内にたくさんの専門職種が必要になり、単に製造を担当するだけの人だけでは成り立ちません。
この記事を読むと、こんなことがわかっていただけます。
- 大手製造業の工場にある仕事・職種
- 大手の工場内は、製造業だけど製造だけでは成り立たない!
- 専門職・専門スキルを活かせるところがたくさんあります!
こんにちは、管理人のれおんぬです。このブログは、地方の大手メーカー工場:従業員数1,500人規模 で働くおっさん(SE⇒製造業へ転職して15年)が、昨今の自社の人手不足に嘆き悲しみ、もっと製造業で働く人が増えてほしいという想いで作成しています。大手製造工場の雰囲気や労働環境など、各社ホームページや就職・転職サイトでは語られていない、内側の景色を発信中です。
大手製造業の工場にある仕事・職種
大手製造業の工場にある仕事・職種を以下の図に表しています。
もちろん、それぞれの会社の方針や風土によって細かいところは異なりますが、基本的な範囲ではこのような体系となります。
それでは、ひとつひとつの概要を説明していきます。
間接部門
生産活動に直接関わることがない、工場そのものの運用を担う部門。基本的に固定勤務(日勤)です。
総務人事
工場(会社)で働く「人」の管理を行うところ。
社員情報管理、労務管理、採用、人事評価、人材育成、イベント、慶弔対応など、会社全体の「人」の管理を幅広く担当します。
施設管理
工場構内の建物の維持・管理を行うところ。
建屋だけでなく、外構、使用電力管理、工場排出物管理、業者メンテナンス対応など。
常に工場内の監視を行い、老朽化が進んだところや、電気的インフラ整備対応を計画的に行っています。
経理
会社の日々のお金の流れ、各部門の予算と支出の管理把握の役割をもった事務系の職種です。
会社の会計にかかわる仕事で、最終的には経営者へ会社の状況を報告し、健全な会社経営をコントロールすることを目的としています。
安全衛生
労働災害を防ぐべく、工場内の労働安全衛生管理を担当します。
工場内の危険個所の把握と周知、安全教育、製造職場の作業安全管理、社員の健康管理・改善支援などを行います。
産業医の先生もいます。
情報管理
いわゆる社内SE。
各個人が使用するパソコンの配置・管理、業務効率化の為のシステム開発、その他IT機器の導入・保守など。
最近では、外部からの攻撃に対するセキュリティ対策も重要な役割。
社内システム開発はpythonや.NETが主流のようです。
また、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の社内展開にも力を入れています。
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製造間接部門
製造部門の生産活動を支援する位置づけとなるのが製造間接部門。基本的に固定勤務(日勤)です。
生産技術
主に、製造部門が生産に使用する装置の選定・導入・維持管理方法の指示を担う。
時には自分で装置図面を描いて導入するところまで行います。
IT技術の導入が進んでいることで、タイムリーなデータ管理システム運用や自動検査技術の向上が腕の見せどころです。
開発・製品技術
本社の同系列部門から来る製品のコンセプトに沿って、仕様・規格を提案、検討評価、実現する。
製品図面を読み解き、誰がやっても同じものができる造り方を検討・提案し、製造部門へ卸します。
品質管理
製品の製造時に不良品を出さない・造らないための手段や方法を検討・指示・監視します。
良い物が造られる環境であることを監視する、警察みたいなものです(大げさ?)。
いかに不良品を出さないかが重要で、製造現場の改善を通じて品質の確保に貢献します。
調達
製造する製品を構成する部品・材料の購買を担当。
取引先とのやり取りが多く、コミュニケーション力と交渉力が求められる部門。
工場勤務とはいえ、外回りも多い特殊なところ。
生産管理
本社の要求数に応えるために、製品の生産計画を立案し、その計画に基づいて、材料の購買計画を作成、原材料の調達を調達部門へ、製品の生産数量を製造現場へ指示したりする。
数字とエクセルに強いと有利。
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製造部門
製造間接部門の支援を受けて、直接製造を行う部門。取り扱う製品の需要次第で交替(シフト制)勤務があります。
製造
いわゆる製造現場。
「製造業」と聞いて、多くの人が想像するであろう職場。
実際は様々な部門の指示・提案・監視を受けて製品の製造を行っている。
近年では、組み立てるのではなく、組付装置のオペレーションや装置が故障しないための保全業務、製品生産に関わるビッグデータの管理・監視・分析・改善というように、製造現場としての働き方も変わってきています。
製品評価
製品の品質を保証するところ。
出来上がった出荷前の製品が、既定の品質を維持しているかを確認し、顧客満足を保証する品質であることを確認・判定します。
具体的には、保証の根拠となるデータのチェックや調査、使用テストを行います。
物流
部品・材料の工場内納品対応、製造部門への部品の供給、出来上がった製品の出荷を担当。
フォークリフトの免許を持っている人は活躍できます。
まとめ
大規模な工場の中には、製造担当だけではなく、製造職場を取り巻く多くの部門と職種があります。
自分の能力を活かせそうな職種にターゲットを絞って、大手工場採用を目指してみてはいかがでしょうか?
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